墓じまいをして多くの遺骨を改葬する場合、粉骨すればカロートも広く使え費用も抑えられる

寺院や霊園にある先祖のお墓を墓じまいする際、埋葬されている遺骨を別のお墓や納骨堂へ改葬する事があります。

一柱だけの改葬であればいいのですが、古いお墓の場合ですと多くの先祖が埋葬されている事が少なくありません。遺骨の数が多過ぎると、改葬先のお墓や納骨堂に入りきらない問題がでてきます。

解決案として遺骨をコンパクト化し、カロート（骨室）を有効活用する方法を解説します。

成人の遺骨の重量と骨壺の大きさは？

成人の遺骨の重さは1,500g～2,500gほどあり、遺骨を収める骨壺は全骨の場合だと6寸～7寸が一般的で、大きさは6寸が直径18cm、高さ20cm、7寸が直径21cm、高さ23cmです。

カロート（骨室）のスペースは案外狭い

関東と関西で違いはありますが、全骨で納骨する関東の場合でも遺骨を納めるカロート（骨室）の広さは7寸の骨壺が4つ収まる程度しかありません。（二段カロートは倍収めることが可能）

仮に改葬する遺骨が7寸の骨壺で4柱あれば、それだけでカロートが一杯になってしまい、次の人が入れなくなってしまいます。（納骨堂の骨室はもっと狭いと思ってください）

遺骨を粉骨（パウダー化）すればコンパクトにできる

遺骨の粉骨（パウダー化）は専用の粉砕機を使って行います。少量の遺骨であれば、すり棒と受け皿があればご自身でも粉骨できますが、時間もかかりますので専門業者へ依頼することをお勧めします。

専門業者であれば、2,000gの遺骨もあっという間にサラサラのパウダー状になります。

遺骨を粉骨（パウダー化）すると体積はどこまで減らせるか？

遺骨を粉骨すると元々の焼骨の状態にもよりますが、体積が大体1/4まで減らす事かできます。具体的に計算してみると、粉骨すれば遺骨の密度が約1.5g/cm³になるため、遺骨の重量を1,500～2,500gとすると、体積は1,000～1,666cm³になります。

骨壺別の体積はどのくらいか？

遺骨を粉骨し体積を1,000～1,300cm³まで減らす事ができた場合、骨壺はどこまで小さくできるのか骨壺別の体積をザックリですが計算してみます。

・7寸：7,500cm³
・6寸：5,500cm³
・5寸：2,000cm³・4寸：950cm³
骨壺の厚みなどがありますが大体、上記の体積になります。

4寸（直径12cm、高さ11cm）の骨壺に収める事ができれば、相当コンパクト化できますが残念ながら難しいです。なので、粉骨した場合は5寸の骨壺まで小さくできると思ってください。

いかがでしょうか？

粉骨すれば体積が減り、骨壺が小さくできる事がお分かりいただけたかと思います。

納骨方法を工夫する

現在、発売されている骨壺の大きさは決まっていますので、粉骨した体積にピッタリ合う骨壺を選ぶことはできません。しかし、必ずしも骨壺で納骨する必要はありません。

納骨堂では骨袋で納めるケースも多いですし、複数の遺骨を7寸の骨壺に纏めれば4~5柱収めることができるため、カロートを有効に活用することができます。

改葬費用も抑えられる

多くの遺骨を改葬する場合、大きなお墓（カロート）や、広い納骨堂が必要だと考えがちですが、それだとどうしても費用がかさんでしまいますので、是非、粉骨しコンパクト化する事を検討みてください。

参考：粉骨料金は￥25,000～￥30,000程です。

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