墓じまいをすると言うことは、お墓を処分することですので、お墓の中に安置(埋葬)されていた遺骨をどこかに移動する必要があります。

ただし、遺骨は勝手に移動することができません。移動するには現在、遺骨が埋葬されている、市区町村役場に申請し許可をもらう必要があります。

遺骨の改葬(移動)先の種類

遺骨の改葬先としては、お寺や霊園のお墓、合祀墓、樹木葬、納骨堂などが候補にあがるかと思います。費用面から埋葬せずに自宅に保管したり、海や山への散骨を希望する人もいるでしょう。

遺骨の改葬(移動)先が見つからない

インターネットで検索すると、「墓じまいをする際は、まず遺骨の改葬先を見つけてください。」と書かれています。これは、間違いではありません。わたしも相談されたときは同じようなことを言います。

しかし、遺骨の改葬先をみつけると言っても、自宅からの距離や費用、そして親族間での話し合いなど、そう簡単には見つからないでしょう。

では、遺骨の改葬先が見つからないと墓じまいできないのでしょうか?

いいえ、改葬先が決まっていなくても「墓じまい」はできます。

墓地、埋葬等に関する法律(昭和23年5月31日法律第48号)

墓埋法の第2条3項に

「改葬」とは、埋葬した死体を他の墳墓に移し、又は埋蔵し、若しくは収蔵した焼骨を、他の墳墓又は納骨堂に移すことをいう。
とあります。

つづけて、5条に

埋葬、火葬又は改葬を行おうとする者は、厚生労働省令で定めるところにより、市町村長(特別区の区長を含む。以下同じ。)の許可を受けなければならない。

第8条に

市町村長が、第5条の規定により、埋葬、改葬又は火葬の許可を与えるときは、埋葬許可証、改葬許可証又は火葬許可証を交付しなければならない。

第14条に

墓地の管理者は、第8条の規定による埋葬許可証、改葬許可証又は火葬許可証を受理した後でなければ、埋葬又は焼骨の埋蔵をさせてはならない。

第14条に2項に

納骨堂の管理者は、第8条の規定による火葬許可証又は改葬許可証を受理した後でなければ、焼骨を収蔵してはならない。

となっています。

改葬する時までに許可を得れば大丈夫

墓埋法では改葬とは墳墓(お墓)や納骨堂に移すこと。となっていますので、墓じまいをして、取り出した遺骨をお墓や納骨堂に移動させるには改葬の許可が必要です。そして、墓地や納骨堂の管理者は、遺骨の改葬許可証がなければ遺骨を受け入れて(埋蔵、収蔵)してはダメですよ。
となっているわけです。

逆を言えば、墓じまいをした後、遺骨を墳墓や納骨堂以外の場所(自宅)に保管するのは違法ではありませんと言っています。

改葬先が見つかるまでの間、自宅に保管しておけば、親族にとって本当に適した埋葬先をゆっくりと探すことができます。

改葬許可申請書は必ず作成しておくこと

改葬の許可を得るのには、改葬許可申請書を作成し役場へ提出しますが、この改葬許可申請書には、「埋葬元の場所」と「改葬先の場所」を記載する必要があります。

「埋葬元の場所」は都道府県知事の許可を受けた施設(お墓や納骨堂)でなければいけませんので、もし「自宅」と記載して役場に提出した場合、「埋葬元が自宅では駄目です。改葬許可証は発行できません。」という最悪の事態になりかねません。

なので、お墓を解体するタイミングで、改葬許可申請書の「埋葬元」の欄に墓地の管理者から署名を貰っておいてください。その際、改葬先の欄は未定(自宅)としておいてください。

廃墓にした後では役場も難色をしめす可能性があります、あくまで廃墓ではなく自宅を一時保管場所にしておくのです。

ただし、改葬許可申請書は無くさず大事に保管しておいてください。
改葬先が見つかった時点で改葬先の欄に改葬先の管理者から署名を貰い、役場に提出すれば改葬許可証は発行してもらえます。

その後、改葬先のお寺や霊園に改葬許可証と遺骨をもっていけば、なんの問題もなく受け入れてもらえます。

いかがでしょう?
「改葬先が決まってなくても墓じまいできる」ことがお分かりになったはずです。

もう一度、手順を書いてみます。

1.埋葬元の墓地管理者に墓じまいの相談をする
2.改葬許可申請書を役所からもらう
3.埋葬元の墓地管理者に改葬許可申請書の埋葬元欄に署名をしてもらう
4.お墓を撤去し敷地を埋葬元に返還する
5.遺骨を自宅へ移し保管する
6.改葬先を見つける(ゆっくりでOK)
7.改葬先の墓地管理者に改葬許可申請書の改葬先欄に署名をしてもらう
8.改葬許可申請書を埋葬元の市区町村役場へ提出し改葬許可証を発行してもらう
9.遺骨と改葬許可証を改葬先へもっていき納骨する

以上です。

もし、分からない事がありました、ミキワのホームージからお問い合わせいただくか、048-212-7186までお電話ください。

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