終活で散骨を考える人が増えています。

高齢者は特に待ったなしで終活を考え、準備をしなければならない時期が来ています。最近亡くなられた、タレントの樹木希林さんの死に対しての受け止め方が、共感され連日のようにニュースで報道され、一人の女性としての死に対しての考え、終活を考えるきっかけになった方も少なくないはずです。

テレビや雑誌、インターネットでも終活の話題が多くなり、その葬送のひとつとして、散骨による自然葬が話題になっています。特に高齢者を家族にもつ方が散骨に興味を持っており、散骨を選ぶ方の理由としては、「残された家族や子供たちに墓守やお金の負担を強要したくないという」答えが多いようです。

これからの葬送を考えと、時代のニーズにあう、お金の負担も、宗教の垣根も超える自然葬の散骨を選択する人が益々、増えると予想されます。

散骨の以外の自然葬(樹木葬)

以前、「最愛のペットと共に入れる墓」、自然葬の中の樹木葬(じゅもくそう)が、NHKでも終活をテーマにした番組で放送され、話題になりました。この樹木葬は、岩手県のペット好きな女性たちから注目され、樹木葬ブームに火が付いたといわれています。

海洋散骨が知られるきっかけは?

散骨の中で一般的に知られているのが海洋散骨です。日本で話題になったきっかけは、1987年に俳優の石原裕次郎さんが亡くなり、海に遺骨を撒いたことが報道され、海洋散骨が知られるようになりました。しかし石原裕次郎さんが亡くなった1987年は、海洋散骨は法解上、認められていませんでした。その後、法務省は、「節度をもった散骨は違法ではない」と見解を示しています。

日本の散骨の歴史は?

散骨の歴史はインドのガンジス川から、アジア大陸に伝わったと言われています。日本では「日本書紀後」、今からさかのぼり、西暦840年頃、日本は平安京の時代で、小野小町や遣唐使が行き来きしていた時代に、53代目の淳和天皇が散骨を命じたと記されています。

淳和天皇は自ら、自分が死んだ際の遺体を火葬し、細かく粉にして京都の西山に撒くよう命じました。これが日本の散骨の始まりだといわれています。なぜ、天皇は権力を誇示する墓を建てずに、散骨を命じたのか?この時代の考え方が「死後の体は抜け殻であり、魂は天に召され天に上る」という考えでした。

火葬せずに埋葬した遺体には、悪霊が宿ると信じられていた時代です。そのため、自分の亡骸を火葬し「散骨」をさせたという歴史書が残っています。

散骨する場所と比較

私有地(自宅の庭)に散骨

自宅の庭にお墓を建てることはできません。「墓地埋葬法」では、墓地として許可された場所以外では遺骨を埋蔵・収蔵してはいけないことになっています。ただし、戦前からの土地を所有し敷地内にある墓地は、屋敷墓と称して認めている場合もあります。

散骨方法は、当サイトで何度も書いていますが、散骨する場合は遺骨を粉骨して、遺骨と分からない状態にしてから散骨してください。生前、故人が好きだった木やガーデニングの花壇に散骨しても違法にはなりません。ただし、遺骨の上から土をかぶせては違法になりますので、注意してください。また、遺骨を骨壺に入れて、自宅の庭に埋めてもいけません。

ただし、自宅を売却する場合は、瑕疵(問題点を必ず言う事)の契約があり、散骨したことが「告知事項」となる可能性があります。もし、散骨したことを告知すれば、散骨した土地の売却は難しくなるでしょう。

山に散骨

故人が登山愛好家の場合、「自分が死んだら山に遺骨を撒いてほしい」という遺言が多いようです。ただし、山に散骨する際には注意点があります。綺麗な山や雄大な山ほど国立公園や国有林地区になっていることが多く、散骨できない場所があります。また、散骨可能な山でも、登山者が通る場所には散骨しないのが鉄則です。そして、花束、線香、お供え等は置かないようにしましょう。

海に散骨

委託散骨とは?

自身で散骨するのではなく、業者に遺骨を預けて、業者に散骨してもらう方法です。海洋散骨の場合、日本全国どこの海域でも散骨できるとは限りません。自治体によっては散骨を規制している海域があります。

業者に遺骨を預けて散骨してもらうため、出来れば店舗を構えて、葬送全般に精通している業者を選びたいものです。散骨費用は25,000~80,000円が相場です。

事前に以下の事項を問い合わせすると良いかもしれません。

1.散骨証書は発行してもらえるか?
2.遺骨処理「衛生的設備の場所での粉骨」の確認
3.骨壺の処分代も含まれているか?
4.献花・献酒代も含まれているか?

以上が、散骨料金に含まれていれば、基準はクリアしているでしょう。

個別散骨(チャーター船での散骨)とは?

船をチャーターして、故人を偲びながら、ゆっくりと親族で気を使うことなく散骨できるサービスです。予算に合わせて色々なプランを選ぶことができます。もし、船が苦手、船酔いする家族がいる場合は、大きめのチャーター船を選ぶとよいでしょう。チャーター船での散骨の時間は、だいたい90~120分です。

セレモニーのメインは故人の遺骨を大海原の青い海に散骨する場面。波間が漂うなか、遺骨が献花の花びらと共に流れていく様子を眺めれば、きっと深く脳裏に刻まれ、感動的な思い出となるでしょう。

また、国内だけでなく、ハワイ、グアム、タイ、フィリピンなど海外で散骨ができる業者もおります。海洋散骨では船にGPS機能(全地球測位システム)が付いていますので、3回忌や7回忌等、お参りしたいときに船をチャーターすれば、散骨場所でのお参りができます。

散骨費用はセレモニー内容や、船の大きさによっても違いますが、100,000~300,000円が相場です。

空からの散骨

空からの散骨は地上から20~35kmの上空からヘリコプター、セスナ機、バルーンを使った空中からの散骨です。特にバルーンは、特殊な大きな物を使い3時間以内に成層圏の近くに達して、破裂するよう設計されています。ヘリコプターやセスナ機は定員が2~3名で、料金も高いので、バルーン散骨を選ぶ人が多いようです。

宇宙の散骨

ZOZOTOWNの前沢友作CEOが、2023年以降の民間月旅行の最初の搭乗客として権利を取得したとの報道がありました。月旅行プランの他にも、宇宙探検プラン、人工衛星プラン、宇宙飛行士プラン等様々です。

宇宙散骨時代もすぐ近くに来ているのかもしれません。

星の王子様の絵本ではありませんが、降り注ぐ満点の星空から、故人があなたをいつも見守ってくれると思うと感動しますね。

散骨の時期は?

散骨の時期タイミングは、特に決まってはいません。仏教の場合は、お墓や、納骨堂に遺骨を納める場合は、四十九日がすぎてからですが、散骨する場合も、四十九日以降にする方が多いようです。別に火葬直後に散骨しても構いません。日本人は特に、げんかつぎや、しきたりを重んじますが、散骨を行う日をどうしても決めれない場合は、故人の記念日に散骨してもいいかもしれません。

豆知識番外編

法要の日時とは?仏式では故人を偲ぶための法要は、執り行う日が決められておりますので、覚えておくとよいでしょう。

初七日忌・・・7日目
二七日忌・・・14日目
三七日忌・・・21日目
四七日忌・・・28日目
五七日忌(三十五日忌)・・・35日目
六七日忌・・・42日目
七七日忌(四十九日忌)・・・49日目(忌明け)
百か日忌・・・100日目
一周忌・・・満1年目
三回忌・・・満2年目
七回忌・・・満6年目
十三回忌・・・満12年目
十七回忌・・・満16年目
二十三回忌・・・満22年目
二十七回忌・・・満26年目
三十三回忌・・・満32年目(忌い上げ)
三十七回忌・・・満36年目
五十回忌・・・満49年目

まとめ

日本は世界一の長寿国であり、世界NO1の高齢者大国になったと、ニュースで報じられました。多くのニュースで取り上げられるのは、終活、遺品整理、遺骨の処理問題です。人間は生まれた時からお金がかかる生き物で、出産するための病院代から、亡くなってからの葬儀代等々。長生きをすれば、するだけお金の心配をして臨終を迎える方も少なくありません。

また、火葬場で遺骨の持ち帰りを拒否する方や、貸倉庫、コインロッカーに放置する方までいます。ある自治体では無縁納骨堂を設置していますが、毎年100ほどの納骨依頼があるため、すでに満杯でどうすることも出来ない状態で、押し寄せる高齢化社会の遺骨処理に頭を抱えています。

従来の形にとらわれず、故人の遺志を尊重し散骨や樹木葬等の自然葬を選ばれる方がいる一方、経済的な理由から散骨を選ばざるを得ない方がいるのも事実です。

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