土葬骨を都立霊園に改葬し納骨するには火葬が義務？

寺院や霊園のお墓を終って、都立霊園に改葬するケースも少なくないと思います。

ここでひとつ疑問が、

もしも土葬のお骨が出てきてしまった場合、土葬のまま改葬できるのでしょうか？

これまで、都立霊園は火葬してから納骨することが決められているとの認識でいましたが、はたして本当にそうなのか少し調べてみました。

土葬骨は火葬が義務？

結論から言いますと、土葬骨は火葬して納骨することが絶対条件かと言えば、必ずしもそうではありません。が、しかし火葬しないと都立霊園へ改葬し納骨することは難しい（揉める）でしょう。

すみません。回答になっていませんね。

条例

墓地等の構造設備及び管理の基準等に関する条例では以下のように定められています。

第十三条　土葬(死体(妊娠四箇月以上の死胎を含む。)を土中に葬ることをいう。以下同じ。)を行う場合の墓穴の深さは、二メートル以上としなければならない。(平一二条例一八六・旧第十二条繰下・一部改正)

(土葬禁止地域)
第十四条　知事は、公衆衛生その他公共の福祉を維持するために土葬を禁止する地域(以下「土葬禁止地域」という。)を指定することができる。

2　墓地の経営者は、土葬禁止地域においては、焼骨のほかは埋蔵させてはならない。ただし、知事が、公衆衛生その他公共の福祉の見地から支障がないと認めて許可した場合は、この限りでない。

市区町村、都立霊園の見解

条例では土葬骨の改葬も適用されるものと考えらえますが、一応、各都立霊園がある役所にも確認しました。

各役所の見解は市区町村の条例では土葬の改葬は禁止していないので、都立霊園の判断になるとのでした。次に各都立霊園に確認すると、「土葬骨は火葬してから納骨してください」と言われました。

ただし、都立霊園の規則で決まっているわけではなく、あくまでも都立霊園を管轄している市区町村の条例にしたがっているとのことです。

霊園管理者に、火葬せずに土葬のまま納骨したらどうなるのか聞いてみると、「東京都や市区町村が土葬の改葬を認めるなら受け入れます」とのことです。

※改葬許可証は「火葬」、「土葬」の判別ができるようになっています。

役所は都立霊園の判断によると言い、都立霊園は市区町村の判断によると言います。

いったい、どこが管轄しているのでしょうか？
よく分かりませんね。

おそらく墓埋法の法整備がきちんとされていないのも理由のひとつかと思います。

土葬骨が出てこない場合は？

では、もしもお墓を掘り起こしてみたけれど、お骨が出てこない場合はどうなるのでしょうか？

またまた、各都立霊園に確認しました。

返ってきた答えは、「土をお骨とみなし火葬してから納骨してください。」ですって…

公衆衛生上の観点から言っても、土を火葬する必要性が全く理解できません。

つまり、改葬許可証の「土葬」の印を「火葬」に変更する為だけに、火葬が必要になるわけです。

火葬料金

ちなみにですが、都立霊園でよく利用されている瑞江葬儀所の火葬料金を調べてみました。

東京都瑞江葬儀所

火葬料金は、みかん箱（50*60*35）1箱で都民が￥25,600、都外が30,720円です。ただし、土を落として洗ってから持って来てくださいと言われました。

最後に

釈然としない気もしますが、

まあ、火葬の費用はかかってしまいますが、すったもんだし気分を害するよりも、故人のためにも火葬して気持ちよく納骨する方が得策と言えるでしょう。

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